子馬の駆虫

子馬にとって厄介な寄生虫は馬回虫と言えるでしょう。馬回虫は白くて長い、まるでうどんのように見える寄生虫です。

腸の中にたくさん寄生すると腸閉塞をおこしたり、腸重積をおこしたりします。

とくに、腸にたくさんの回虫が寄生しているときに駆虫薬を飲ませると一度に虫が死に、それが腸を閉塞させることもあるので定期的な駆虫が必要です。

回虫は腸の中だけで悪さをするのではありません。

子馬の口に回虫の卵が入ると小腸ですぐに幼虫になり、小腸の粘膜を突き破りリンパ管に入り1週間ほどで肝臓へ行きます。肝臓の中を歩き回りその跡は白く線維化します。

そのおよそ1週間後には大きな静脈を通り肺へ運ばれます。今度は肺の血管を破り炎症を起こします。幼虫は自ら、あるいは咳で喉にたどり着きます。

感染してから4週間以内に喉までたどり着いた幼虫は飲み込まれて小腸で成虫になります。感染から3か月ほどで糞便に虫卵が排出されるようになります。

駆虫をしなければ成虫は小腸で数ケ月も生きていると言われています。

適切な駆虫をされていなければ、子馬の月齢が4~5か月に回虫の寄生数がピークとなります。

現在回虫の駆虫薬は、エクイバランペーストでは残念ながらほぼ効果がないのでフルモキサール散を使いましょう。2か月令には投薬を始めて下さい。

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